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拘りを持つ人であり続ける

社長ブログ

この冬はほんと寒くて、薪がどんどん減っていきます。

週末は、減った薪を補充することからはじまる村山家のあるじの村山です。


19年前、家を作ることになって、モデルハウスをたくさん周りました。
構造とかデザインとかいろいろ勉強しました。

家を建てる前にあれやこれやと考えるときってむちゃくちゃ楽しいんですよね。

そんな時、ある友だちから「家を建てるんだったら薪ストーブ入れたらどう?」って言われたんです。

開業したばかりの薪ストーブ屋さんが僕の町にあったんです。

その人に会いに行きました。
その方は、薪ストーブがある暮らしにむちゃくちゃ拘っておられました。

僕たちに語ってくれました。

薪ストーブのある暮らしについて‥。

薪割りをして(体を動かして)暖まります。
割った薪を運んで暖まります。
薪ストーブで薪を焚べて暖まります。

そして、最後に薪ストーブで煮込んだスープで暖まります。

薪ストーブの炎を見ながら飲むお酒は最高ですよ!

僕、こういうのむちゃくちゃ好きなんです。

拘りがある暮らし‥。

そして、家を建ててすぐ薪ストーブがある暮らしが始まりました。

燃料を調達することからはじまるんです。
知り合いの材木屋さんに頼んで楢や樫などの広葉樹を安く分けてもらいました。

当然、チェーンソーも買いました。
斧も買いました。

数年後には薪割り機も‥。


薪ストーブを使わない春も夏も、薪ストーブのために段取りを考えなければならないのです。


寒くなったら、エアコンやファンヒーターのスイッチを押すだけで済むのにですよ(^^)

暖を取るためだけに『拘り』が強すぎると僕みたいなことになるのです。


インテリアが好きになったのもこのころです。

地元にイタリアの家具を扱うお店があり、そこの社長さんにソファやテーブルのうんちくを聞きました。


このN社長も拘りがきつ目でした。

当時は東京や大阪でしか取り扱いがなかった「arflex」というブランドを取り扱うために、わざわざイタリアまで行って、直談判し滋賀という小さい町にarflexを扱うお店を作ったのです。


で、このお店は、都会の百貨店にしか並ばない、arflex、Cassina、B&B Italia などがおいてあったのです。


うちの家具はすべてこのお店で揃えたことは言うまでもありません。


先月の末、久しぶりに拘りが強めの人に会うことができました。

東近江市上羽田町にあるカフェ star のオーナーです。


米庫(こめぐら)を改装したというお店の入り口には、レディ・ガガがつけたというシカみたいなかつらが、でんと鎮座していて、まず、おっ!っとさせます。


店内に入ると、これまた、おーーーっ!ってなります。

写真とか載せてもよかったのですが、理由があり載せません。
その理由は後ほど‥。

真っ赤なカウンターしかありません。
カウンターの奥にスキンヘッドのおしゃれな出で立ちのオーナーがいらっしゃいます。


店内は「拘りの塊」です。

インテリア、内装、照明、小物に至るまで、「どうぞ!」と声をかけてもらうまで、席に座るまで数十秒見渡してしまったのでした。


席に座ろうと椅子を引くと、家を建てるとき、ダイニングの椅子にとして候補に上げていた椅子だったのです。

最後まで迷って、最後は値段で諦めた Cassina。

カフェにこれ置く!?ってびっくりしてしまいました。


「これって Cassina ですよね?」

「詳しいですね。」

「はい、欲しかったんですが買えなかったんです。」

「ひょっとして稲枝のお店?」

「そうです。」

こんな会話になったんです。


この椅子は今日のブログの最初に書いた家具屋さんで購入されていて、N社長のこともよーく知っておられたんです。


「どうせお店作るならすべてに拘りを持って作りたかったんです。」


このオーナーの心情を聞きいっぺんでファンになってしまいました。


このお店、「しげさんと礼子さんだから、私の隠れ家教えますね」って、仲良くしている人と飲んでるときに教えてもらったんです。


帰り際、オーナーが言ったんです。

「うちにきてくれるお客さん、口コミしてくれないんです。このお店私の隠れ家だから誰にも教えたくないからって‥。」

僕も正直そう思いました。

ほんとに大事な人にだけ教えたいお店。


そんな会社を作りたいな、そんな人になりたいなって、感じさせてくれたお店のお話でした。

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