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なぜ日本人のこどもは自己肯定感が低いのか…

こんにちは。
水曜日担当の、村山礼子です。


日本の子どもは「自己肯定感」が低い…って聞いたり、記事を目にしたりしたことがある方も多いのではないでしょうか。


実際の意識調査によると、日本、韓国、中国、アメリカの高校生を対象に、
「わたしは、価値のある人間である」という質問に対して、「YES」と答えた割合は、
日本人:44.9%
韓国:83.7%
中国:80.2%
アメリカ:83.7%


とかく日本人は謙遜が入ることを考慮しても、ダントツ低いです。
「自分には価値がある」が、44.9%ということは、
「自分には価値がない」と感じる高校生が、50%以上もいるという現状が日本なのです。

このような状況で、高校生は大学に進学して、社会に出ます。
あるいは、高校卒業後に就職する子もいます。

いずれにせよ、社会に出れば、学生のポジションにいる時の何倍も、自己肯定感を打ち砕かれる場面に遭遇します。
自分には価値がないと感じている人が、そのような環境に身をおいた時に、益々自分を認められなくなるでしょう。

これは、企業にとって、大きな痛手になります。
個人の出せる成果が小さくなることで、チーム全体の成果やモチベーションにも大きく影響すして、企業の業績が低下することになるのです。

日本の子どもが自己肯定感が低い要因はどこにあるのでしょうか。

学校?
先生?
家庭?

お察しの通り、家庭。
それも子育てを主に担う母親の影響が大きく関わっているようです。

ここ日本では、「他人に迷惑をかけない子に育ってほしい」と思う母親の多さは異常なレベルで存在するのだとか・・・

この様にお伝えしているわたしも、そのまんま思っていましたし、その様に育ててきたと思います。
この、「他人に迷惑をかけない…」という考えは、子どもの自己肯定感を高めるのに必要な「自主的な行動を通した成功体験を積ませる…」とは相反した考え方なのです。

自己肯定感を支える感情、「自分はできる」という根拠のない自信。
「自分はできる」と、信じている人は、チャレンジを繰り返し、成功体験を積み重ね、
「根拠のない自信」を「根拠のある自信」に変えていく力を持っています。

反対に、「根拠のない自信」が小さいと、「自分はできる」という自信より、「失敗したらどうしよう」という不安感が目の前に大きく立ちはだかり、
新しいチャレンジがしにくく、人生に対して消極的な態度かつくられてしまいます。

先にお伝えしたように、「人に迷惑をかけない人になってもらいたい」と考える母親が日本では多い…というお話。


【子供に期待する将来像】の調査で、

「人に迷惑をかけない人になってもらいたい」と答えた母親の割合が
日本:71%
韓国:24.7%
中国:4.9%
台湾:25% でした。


人に迷惑をかけない人というのは、
・まわりと同じであって欲しい
・目立つ存在にならないで欲しい 
とも、解釈できます。

つまり、「個性を抑え、集団に合わせるように行動をコントロールすること」に、繋がると思いませんか?

日常、スーパーなどに行けば、「触っちゃダメ!」「そっち言ったらダメ!」と子どもを叱ったり、子どもの後を追っかけたりしている母親の姿はよく目にします。

それだけではなく、子どもが泣けば、近所迷惑になると、必死であやし、子どもが走れば先回りして子どもをブロックする。
子ども同士のおもちゃの取り合いになれば、親がおもちゃを取り上げて、相手の子どもに渡してしまう。。。

ほとんどの場合、「まわりの人の迷惑にならないように」「お店に迷惑をかけないように」という大義名分の下、子どもの自発的な行動を抑制しています。

これって、日本人あるあるかもしれないですね。
「世間の目」が厳しい日本では、「ちゃんとしなければ…」という大きなプレッシャーが、
親にかかっていることも原因ではないでしょうか。
その上、日本人は真面目で、すべて親の責任と感じてしまう傾向にあります。

子どもの自己肯定感の低さの直接的な原因は「家庭」
でも、その背後に「日本の社会」「日本の文化」という大きな原因があることに、気付かされます。

子どもに限らず、「人はまわりに迷惑をかけながら成長する」のです。

子どもの自発的な行動を、親や周囲の大人や、社会全体が、もう少しおおらかな目で見守る事が、日本の子どもたちの自己肯定感の向上に繋がるのではないでしょうか。

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