こんにちは。
水曜日担当の村山礼子です。
4月に入りましたね。
新しく社会人の仲間入りを果たし、この時期は仕事を覚えるのに必死なはずの若手社員。
不安な中にも、将来に希望を持って、今与えられた仕事に向き合っている姿が新入社員のイメージ…という方は多いですよね。
ところが、早期離職が起きているというのです。
それも、高い倍率を勝ち抜いて大企業に入社した若手社員がです。
若手の離職といえば、長時間労働やパワハラが横行する「ブラック企業」で多く起きる現象と、多くの方が考えます・
一方、大企業では労働時間が減り、合わせてコンプライアンスも徹底されています。
ではなぜそこから、若手社員が職場を去るのか?
なんと、「ゆるい職場」がその一因になっている可能性があるというのです。
大企業の労働実態です。
労働時間は着実に減少していて、月の残業時間に直せば、おおむね45時間だったものが、20時間ほどになる計算で、労働時間だけではなく、
仕事の負荷感についても、量(仕事量)・質(しごとの難易度)・関係性(人間関係のストレス)のすべてにおいて低下の傾向にあった。
また、叱られたことがない新入社員も急増している。
新入社員気期に、職場の上司・先輩から叱責される機会が「一度もなかった割合」は20年前には、9.6%。この割合は入社年が最近になるほど高くなっていて、
直近の新入社員では、25.2%が上司や先輩から叱られたことがないという結果に。
資料からもわかるように、職場の風土自体が急速な改善傾向にあります。
この様に、現代のい職場環境は相対的に「ゆるくなってきている」のでしょうか。
ここまで、お伝えしてきて、職場環境も改善され、風通しも良い。。。
「いいことずくめではないのか?」と、誰もが感じるところです。
「ゆるい職場」=「負荷の少ない職場」の中で、若手社員の「不安」が高まっているとは、
どういうことなのか。
それは、入社前の社会活動経験。
長期のインターンや、社会人との合同プロジェクトへの参加、地域連携の活動など、
積極的に関わってきた人ほど、職場に不安を感じていて、社会的活動が多かった若手ほど、
離職率が高い傾向にあるということです。
「学生時代にできた、ワクワクする経験が、入社した今の職場では経験できないかも知れない」という不安。
彼らが職場に求めているのは、自分の成長欲求に応えられる場であるかどうか。
「新人類だから…」
「ゆとり世代だから…」
「Z世代は…」
こんなふうに、いまの若者を捉え続けている管理職や企業のリーダーは、
古い概念を一掃しなければならない時期なのかも知れません。
若手の変化とともに、職場に求められるものも変化していきます。
・会社・職場を活かして自己成長に繋げたい若手社員。
・若手社員の変化だけを論じる「若者育成論」から出て、職場の中で成長を促すサポートができる職場(上司・リーダー)
この両者の、新しい関係性が、多様な若手が活躍できる理想の職場を創り出すのでしょう。